絵がとてもお綺麗で漫画もお上手なだけにきっと本来やりたかったであろう
「チー牛」という言葉がラブコメのジョーク的に昇華はされておらず(昔でいう電車男的なワードの使い方)
オタクに優しいギャルの話というわけでもなく
ヒロインから差別やルッキズム性が初手から伝わってきてしまっている…という印象です。
どうしてもヒロインにヒーローに対してチー牛のワードを使わせたいのであれば
初対面時にヒーローが牛丼屋さんで「アイラブチー牛」と書かれたTシャツを着ているのに
まさかのおろしポン酢牛丼を食べていて
「チー牛じゃないんかい…!!」と思わず突っ込んでしまうとか
自分もそのTシャツを実は寝巻きとして使用しているとかインナーに使用しているとかで「チー牛さん!」と話しかけずにはいられなかったとか
それくらいの振り切った感じがないとチー牛という言葉がジョークにならず
(ジョークとして使用していい言葉では本来ありませんが)
ネットミームというより差別や侮蔑を含むセンシティブなワードであるという理解が全体的に足りていたのかは疑問を感じざるを得ません。
本当にチー牛というワードを恋愛漫画のコンセプトとして使用するなら
自称チー牛男子女子が思い人のために自分磨きを一大決心するとか、
爆裂イケメンがモテるのが嫌で偽装チー牛になっているけど、ヒロインは努力を見てくれているとか
死ぬほどお金持ちのヒーローが何か理由があってチー牛みたくなっちゃったけど、それをきっかけにヒロインと出会って恋に落ちるけど本当は身分差の恋で…とか
外ではカッコつけてるけどオフの本来の姿ではチー牛化しちゃうのを思い人にバレちゃってそこから始まるドタバタラブコメとか
もっとこう…!!という感じです。