この作者の描く登場人物の視点が好きだ。他の作品でもいわゆる少数派と呼ばれる人間も登場するが、多数派の人間も少数派と同じ場に交わり平等に自分の考えを話して、それぞれ共感や納得をして話が終わる。そんな『これで良いんだ』が描かれていて、読んでいてどこかで希望が持てるのだ。本作品はテレビ等でニュースにはならないが実際にSNSで話題になっている問題…『犯罪未満』と言えばいいのか、それがしっかりと描かれている。私はこの作品の中で日常的に行われていることが『残酷で非人道的』と当たり前になる世の中が来ることを願っている。そんな風に思わせてくれる、貴重な作品だ。どんなに『無かったこと』にしたくても、こうして描いてくれたことで『事実』としてあったことを証明してくれたとも思う。そんな風に有難く思いながら、続刊を願っている。