矢島金太郎と言えば破天荒で型破り。いかなる時も諦めないで自分の意見をしっかり持つ不屈のサラリーマン。しかし、今作では前作で莫大な金を儲けた結果働くことに疑問を抱いた金太郎に初めて「戸惑い」の感情が芽生えていることが特徴。
金太郎が世界的な投資家である今作最大の敵ジョー・ロスに招かれたパーティで「どうして自分がここにいるのか?」「これは悪夢なのか」と自問自答するシーンはその金太郎の心境を見事にあらわしている。
金太郎にとって働くということは以前のようにヤマト建設での働くことだった。
しかし、今作でその概念も払しょくし、一回り大きくなった金太郎が見れるまさに原点に立ち返ったうえでまったく新しい様相を見せる「サラリーマン金太郎の成長物語」がここにある。これで全四巻。非常によくまとまっていると思います。