ネタバレ・感想あり黒田・三十六計のレビュー

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戦国時代の智将
2008年2月12日
黒田は戦国時代の智将である。非常に知慮に富み三国志の諸葛亮の日本版とも言えよう。なかなか内容が深く、また、現代社会にも当てはまる卓越した考え方には読んでいて目が離せなくなる。文字数が多いので小説を読んでいる気分になる。歴史小説が好きな方に特にお薦めしたい。
勝つための指針や
2007年12月28日
中国で、逃げることが最上の兵法である、とした三十六計策があった。この物語は我が国での、織田信長達が、生きている証を発揮している時のこと、黒田官兵衛高考という武士の生きざまを描いたものである。どの話もそうだが、人は、人が命を賭けて事を成すことに感動を覚えるものだ。たぶん自分にはできないからだと思っているからであろう。そして兵法とは、命を賭ける者達への、勝つためへの指針であることは周知の通りだ。逃げることも、敵を作らないことも、最終的には勝つためである。つまり自分の勢力を伸ばすためなのである。選別されていく世の中ではやむを得まい。要するに、生きていくということは、ストレスなのである。この事実を承服してこそ兵法にも活用の値打ちがでてこよう。ストレスの無いことを願うより、耐えることは、気に耐えること、即ち鍛えることだとして、ストレスに莞爾する時、打つ策略に妙味を見ることができるのだ。
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作家名: 平田弘史
出版社: リイド社
雑誌: SPコミックス