なぜか国民的人気ビジネス作品ともてはやされるサラリーマンファンタジー漫画の社長編。
元ネタになった現実の企業はいまいち元気がありませんが、作品世界ではまだまだ成長産業のトップリーダーで、いわゆる高度成長期のバリバリ世代がかつての栄光の日々を懐かしんで描いた回顧作品となっているのですね。
なので、現実だと企業のコンプライアンス問題で会社が傾きかねないレベルの事象をバンバンと起こしますが、当時のサラリーマン社会だといたって普通にまかりとおる「狭い世界の常識」にそって物語が紡がれるため、今の時代に「国民的」と軽薄な肩書をつけられると、共感世代以外からは違和感と批判しか出ないのです。