かけ離れているというか、独特なアレンジと言うか、実のところどの説が史実か解らないのが現時点なのだが……だが、子を持つ親として、天下人の妻として、国母として生きざるを得なかった茶々には、ここに書ききれない立場や試練、葛藤があったはず。最期を迎えるシーンでは、立場上一人の女としての幸せすらつかめなかったけれど、未練は残るものの納得の最期だったのでしょう。今の時代、女は強いと言われていますが、この時代の女は今の女のうわべだけの強さ(勿論そうでない女性も沢山いますが総体的にと言うことで)ではなく、一本筋の通ったぶれない強さを感じずにはいられません。大名家の姫ともなれば、武将と同格以上の強さと覚悟、教養を幼い頃より教えられて育つのですから。私は涙が出るほどの感動はこの作品では得られなかったけれど、女性として共感はもてました。ただ、史実とされている文献を知っているからこそ、少し物足りなかった感がぬぐえないので、★3つ。