誰もが見とれてしまうような、そんな男性が、女性皆の視線を一身に浴びてるのに、通り抜けて来て自分の所に来たらそれは驚きますよね。
まして、その場で求婚! 何事かと驚くけれど、このお話、始めと終わりはそこ、ハンサムさんの人目を憚らぬ行動。映画か何かですか、という自分とは無関係な景色が自分に対して繰り広げられる。
コミックの読み手として、そのシチュエーションに少し酔わされて、そしてあとはお定まりのハーレクイン的な展開。
牧先生の絵柄は、同じ屋根の下の互いのドアの開け閉めの仕草さえとてもキュートで、二人の穏やかな日々のかけがえのない生活の居心地みたいなものが、まるで自分も身近で味わえているような気になる。そして、なぜか、私だけ抱いてる印象かもだが、白の多いコマで人物も遠景のとき、くらもちふさこ先生の絵を連想することがある。
伯父さんが、よくも悪くも二人を振り回し、互いが相手を必要としていることを認識して結末へ。
このストーリーは、伯父さんあっての恋物語だが、その伯父さんの介入の中には、私には最後まで意図がよく判らないものがあった。
なぜ別れが?、では今までは何だったんだろう、しかも簡単に。なぜ雨降って地固まるのは早かった?
再会に至るプロセスの説明が私にはついて行けなかった。
「怖かった。もうあなたに会えないと思って」の場面は気持ちに共感した。