藤井先生の、情念や男女の執着が絡まない作品は初めてです。主キャラが共に男性だからでしょうけど。
教授は大学教授にしてはあくが弱く、講師にもならずのらくら研究生を続けようとする(のかな?)僕の、やる気のないスーダラ加減がいい感じのコンビかな。
古いギャグを多用し一人でボケとツッコミをするノリと、実は仮説検証を怠らず頭脳明晰な面を垣間見せるギャップが好きですね。脇キャラもいい味を出しています。
ラストの余韻というか、座りが良いんだか悪いんだか微妙な傾向は相変わらず😺ですが、後味の悪さはないです。
下は各話の、結論&考察抜きのアブストラクトです。個人的には三話目が好きだし、作品の完成度が高いと思います。
とはいえ身につまされる話に、思わず涙目でしたが。
①僕がかつてバイト中にサボった教会で、ある懺悔を聞いた。それは今、教授と連れ立って人骨の埋められた年代を特定する作業とリンクする話だったのかも知れない…。
②ある島に教授とやって来た僕は、エロスたっぷり、強欲さてんこ盛りの女性に巻き込まれた。スケベ心から付き合ったらえらい目に遭い、無事に戻ったら…。
③大学でポストが空くことになった。僕は就職にも博士号にも大学職員にも興味がないけれど、教授が仲の良い教授と喧嘩し、それが大学教授の椅子争いに影響して…。