ネタバレ・感想あり教授と僕~当世浮世男草紙~のレビュー

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興味深い世界
2012年8月18日
藤井先生の、情念や男女の執着が絡まない作品は初めてです。主キャラが共に男性だからでしょうけど。

教授は大学教授にしてはあくが弱く、講師にもならずのらくら研究生を続けようとする(のかな?)僕の、やる気のないスーダラ加減がいい感じのコンビかな。

古いギャグを多用し一人でボケとツッコミをするノリと、実は仮説検証を怠らず頭脳明晰な面を垣間見せるギャップが好きですね。脇キャラもいい味を出しています。

ラストの余韻というか、座りが良いんだか悪いんだか微妙な傾向は相変わらず😺ですが、後味の悪さはないです。

下は各話の、結論&考察抜きのアブストラクトです。個人的には三話目が好きだし、作品の完成度が高いと思います。
とはいえ身につまされる話に、思わず涙目でしたが。

①僕がかつてバイト中にサボった教会で、ある懺悔を聞いた。それは今、教授と連れ立って人骨の埋められた年代を特定する作業とリンクする話だったのかも知れない…。

②ある島に教授とやって来た僕は、エロスたっぷり、強欲さてんこ盛りの女性に巻き込まれた。スケベ心から付き合ったらえらい目に遭い、無事に戻ったら…。

③大学でポストが空くことになった。僕は就職にも博士号にも大学職員にも興味がないけれど、教授が仲の良い教授と喧嘩し、それが大学教授の椅子争いに影響して…。

僕と教授の非日常
2012年8月9日
初めてこの作者さんの漫画を読みました。
作品一覧を見た限りでは、主にラブストーリーを描かれている作家さんのようだったので購入を少し迷いましたが、読み始めたらもう止まりませんでした😶

見て楽しいイケメンは主人公の僕・暮洋一(27歳・研究生)一人きりです。
暮くんが敬愛する?史学の太田教授は、ごく普通のおじさんにしか見えない😁
でも、唯一のイケメンキャラの暮くんも、性格的にはパッとしない(笑)
根気が無くて、欲も無い。教授曰く、覇気も生気も金も無い。
大学院の、本来5年で修める修士博士課程を飛び級して3年で単位を取り、あとは論文さえ提出すればいつでも博士号を取得出来るのにそうせず、すでに大学院5年目。飛び級した意味も甲斐も無く、ダラダラと教授に纏わり付いてます。
そんなダラけた主人公なのに、いつの間にかすっかりハマってました😃

1~4話
作品紹介のお話し。
ミステリー調の作品です。とある地方で蔵の移築作業中に発見された古い人骨が遺跡かの鑑定を依頼され、現地に向かった暮と教授。骨は死後数十年で、遺跡では無かった。事件性はあるものの、古すぎてお蔵入りに。
しかし、まだ少年の頃の暮が興味本意で聞いてしまった、とある老婆の告解の内容と、蔵と骨を取り巻く状況が次第にリンクしていく…。
現在の暮と、暮が思い出す老婆の告解の様子。老婆の回想。そして、その回想に入り込む暮。それらが、まるで暮の白昼夢の様に進行していきます。
戦後日本の陰惨な感じや、若干ショッキングな描写もあり、私は3つのストーリーの中でこれが1番苦手😌でも、救いようのあるオチが幾つか付き、読後感はとても爽快でした✨

5~8話
大学の教授選のお話し。
何となく全部のストーリーに“歴史”が絡むのかと思っていたので、いきなりの派閥闘争にビックリ。
でも、このストーリーが1番好きです🎶
常日頃グータラな暮が、ちょっと頑張ってます😶
キレイな女の子が大好きなのに、美女に辛口な暮✨
良いです👍

9~12話
暮と教授が、ある島で10年に1度行われる祭の見学に行くお話し。
ここでもやっぱり騒動が勃発!色仕掛けにタジタジな教授が可愛い🎶
トレジャーハンターもの?です❗

ミステリに派閥闘争にトレジャーハントに…、何だか忙しない漫画ですね😁
脱力系大学院生の暮と、真面目な堅物教授の愉快な非日常系ストーリー😶
面白いです🎶
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作家名: 藤井みつる
ジャンル: 女性マンガ 恋愛
出版社: 小学館