何か「恋獄にて」の原型のような感じ。
作者が繰り返し、こういう同一モチーフで書くのが好きな所があるのか？
相変わらず、私が好きではない姉妹ドロドロ愛憎もので、例によって姉が妹に夫を取られる話。いろいろな理由から、姉夫婦は離婚にまでは至らないのですが、完全に、夫の心は妹の方に、持っていかれてしまいましたからね。
妹は少女なのに、こちらの話の方が「恋獄にて」よりも、ドロドロ度・深刻度合いが大きいですね。不快度合いも倍増。この妹、寿命が長くなかったら、何をしてもいいのか？という感じ。
義兄も義兄で、最低ですが。そしてこの妹も義兄も、葛藤らしきものも、全然感じられないし。
果ては彼らの罪深い関係のために、死人まで出てしまうし。
彼らの関係を知ってしまった父親が、ショックで死んじゃうのに、家族幸せにとかも、あり得ないし。また、こちらの作品中では、終始優しい姉という感じの、この姉は本当に、自分の夫と妹の関係に気付いていなかったのか？また妹の子供の父親のことについても、気付いていないのか？などとも思ってしまい、かなりモヤモヤとしてしまいました。
彼女と同じ姉の私としては、最悪の読後感です。
レビューを書く
レビューをシェアしよう！
ERR_MNG