家族を失った(生きていても死んでいても)辛さを抱えた者達が再び家族と向き合い寄り添い生きていく様を少女漫画として上手く優しく描かれた作品だと思う。絵に好みはあるだろうけど私は心地よく読めた。
悪意あるキャラはおらず、それぞれにひたむきな想いを持っていて好感が持てた。毎巻最後にある番外編の組み方も面白く、全巻通してキャラクター達の感情の流れを見せてくれる。最初から最後まで中弛みなくストーリー運びも良かったと思う。13巻という量にも全ての設定にも無駄は感じなかった。回収もキッチリ。辛さをちゃんと表現してあるのに全体が重苦しくならず、辛さに胸がギュッとなったり、キュンときたり、ほんわかしたり、クスッと笑ったりで、すっかり感情を持って行かれた。読後は優しくあたたかい気持ちに満たされた。辛すぎるだけの漫画は好きじゃない。これは買って良かった~!文句無しの★5です。