このレビューはネタバレを含みます▼
幕末間近な時代に、天下一の剣士を目指す風吹波之進という武士の人生を描く作品。まず中身はさいとうプロの作品ということで、安定感があり読みやすい。ただこれは時代劇全般に言えることだが、時代背景もあり明確なゴールが設定しにくいためか、ストーリーがあちこちに飛ぶような感覚があったり、あれだけ強敵扱いされていた敵が一話でアッサリ倒されたりと、現代漫画に慣れきっていると違和感を感じる部分がある。また主人公も結局苦悩して迷走する人生となり、起承転結をハッキリ望む展開を望むと肩透かしを食ってしまう。とはいえさいとうプロでさえこの内容なので、時代劇はこのような物だと割り切るしかないのかもしれないが。