このレビューはネタバレを含みます▼ マンガの世界では珍しいローマの史実に基づく戦記物の作品。構成としてはローマ側の主人公スキピオと、カルタゴ側の主人公ハンニバルのダブル主人公なのだろう。

世界史には数多くの将軍や軍人がいて、歴史上で最強は誰だったのか？という話題は古今東西必ず語られてきたものでもある。私が考える最強の軍人は、戦場という狭い範囲に限定した場合、少数で大軍を打ち破れる人物、もう少し具体的に言うなら、大軍相手に少数での包囲殲滅戦術が上手い将軍ということだと思う。

この作品のカルタゴ側の主人公ハンニバル・バルカはその点では包囲殲滅戦術の巧妙さでは最も古い段階の時代の人ながら必ず最強の将軍候補に名前が上がる人物だろう。この物語の2000年くらい後の19世紀や20世紀の戦争でもハンニバルの包囲殲滅戦術が理想的なお手本として教材になるくらいなのだから。

そんな軍事の天才ハンニバル相手に、若いながらまだ力も地位も知略も未熟なスキピオがどのようにして対抗していくのかが丁寧に描かれている。

１つ１つの戦いが何故そのような結末になったのか、非常に説得力ある描かれ方をしているので分かりやすい。

最後の決戦のあと、両雄のその後がやや駆け足だったことだけが少し残念だったが、両者の決戦の余韻が冷めぬうちに話を締めくくったのは、これはこれで良かったのかもしれないと思うようにもなった。

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IQOS さん

(男性/40代) 総レビュー数：51件

分かりやすく楽しめた

ネタバレ

2024年5月5日

このレビューはネタバレを含みます▼ 史実を元にした内容でハンニバルとスキピオが
どういった戦術で戦ったのかを分かりやすく楽しく読めました。
ただ少しだけローマ側に寄って話が進むところだけが残念だったかな？
でも間違いなく良作です。

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sakura. さん

(女性/30代) 総レビュー数：12件

興味深いです

2014年10月20日

無料立ち読みで1巻を読みました。
これまでこういった絵柄のものは購入し読んだ事はないのですが、はっきり言って意外に面白かったです。
まず絵が綺麗でした。きちんと人物の描き分けもされています。
ストーリーは古代ローマと古代カルタゴの戦争物で、歴史の勉強にもなります。
ハンニバルとスキピオの闘いが今後どうなっていくか楽しみです。
ハンニバルの幼少期はあまり人らしい所がなく、少し怖いイメージでしたが、大人になったハンニバルは表情が豊かになっています。
スキピオは普通に人らしい一面を持っており、こちらの方がとっつき易いイメージでした。
でも私はハンニバル派です。
ハンニバルに勝って欲しいなと思います。

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