バレエを踊る篤志の姿に目を奪われ、バレエの世界にのめり込んでいった主人公の千穂は5歳。いつか篤志くんの手をとって踊ること、それが篤志との約束で千穂の夢になった。ロンドンへ旅立った千穂は、ローザンヌに出場するほどの実力者になったのに、あることがきっかけで踊りに情熱を傾けられなくなってしまう。それでも踊りから離れることはできず、踊りたいのに思うように踊れなくなって葛藤する。篤志との再会をおそれ、バレエをやめようとまで思い詰める千穂だったが、日本で再会した篤志は……。心に傷をおったダンサーの再起が描かれている短編作品。同時収録は「晴れた日に永遠が見える」