ネタバレ・感想ありポラリスベルのレビュー

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四人視点の四篇と短編1つ。
2021年11月2日
短編集かと勝手に思ってましたが、ポラリスベルシリーズ四篇と短編1つでした。
ポラリスベルには四人の登場人物。そのそれぞれの視点の話が1つずつあります。人間関係はなかなかに複雑。笑。しかしながら、青春らしい爽やかさ。男性主人公が男性に恋する話なのでBLだけれど、皆さんおっしゃる通り少女漫画のような自意識と恋心のお話。男とか女とかそういう話じゃなくて、大人でも子供でもない年代の少年少女らが初めて本気でまともに自分の恋心と向き合うお話。なので好きな方は好きだと思う。
ポラリスって言ったら自分はどうも三浦しをんの『君はポラリス』を思い出す。"どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるんだろう"すごく好きな言葉ですが、こちらのお話でもそれをずっと考えてました。
思春期の行動の是非はともかく、何にせよ本気で行動する彼ら彼女らに胸が熱くなる。続編『ポラリスまでの距離』もぜひ。
切ない
2013年9月21日
下半身がだらしない高校生の秀吾と元カノのお父さんの話。
おじさんものは普段あまり読まないのですが、このおじさんはイイ!
内容も深く、絵もきれいでとても心にきます。
続編もあるのでそちらもオススメです。
ポラリスは道標
2009年6月21日
思っていることや、感じていることを言葉にしていく段階で、改めて自分の考えや感情を知る瞬間がある。
この作品はその過程が丁寧に描かれいると思う。
記憶や知識の引き出しを開けながら核心に向かう様子を、会話という形で言葉にし、更に文章に紡いでいく様子は、ひどく思想めいていて、それでいて琴線に触れるものがある。
路線図は星座
2008年6月13日
夜の空気のような、ちょっと切なくて優しいお話です。
全4話で各話のメインキャラの心情を星になぞって描かれています。
(以下かなりネタバレ)
 
1話ポラリスベルは北極星。
秀吾の話。好きになった人は親友(元カノ)トーコの父親(駅長さん)
諦めようしても諦められなかった、純粋に人を好きだと想う気持ちの描かれ方がいいです。
 
2話Oh Beautiful And Fine Girl Kiss Me.は彗星。
ケイスケの話。トーコとは幼馴染みで初恋相手で今も好きな気持ち。
秀吾とは親友だけど恋敵で、トーコパパをただ好きだと言う彼を諦めさせることも応援してやることも出来ない遣りきれない気持ち。
ケイスケの立ち位置はちょっと切ない感じですが、人が人を好きだと想い、相手を思い遣る大切さが伝わる素敵な話です。
 
3話宛先は月のうらがわ暗黒星雲。
トーコの話。秀吾が自分の父親を好きだというのがバレます。
秀吾をまだ好きで、でも父親に強い独占欲を持つトーコ(父子家庭だから)
そんな自分に苛立ち、秀吾に告白しろと言い出すのですが…この話泣けます。
私はトーコの秀吾に対する最後のセリフできゅうって切ない気持ちになりました。
 
4話ティコの足跡は超新星ティコ。
トーコパパの話。1話の駅長さん視点。
駅長さんが秀吾に抱く感情は恋ではないけれど、とても大切な気持ちで何だかこっちが嬉しくなる話です。
 
 
デビュー作の「美術準備室の亡霊」は似て異なる葛藤を互いに持った画家と高校生の話。
こっちも切なくて可愛らしいですよv
 
星の話が好きで軽めのBLを読みたい方にオススメしますv
なかなかいい。
2018年8月21日
少女漫画っぽくて、そんなにBLって感じじゃないんだけど、星をテーマに人の心の中の複雑さを上手く描いてて、穏やかなロマンチックな感じで派手さがない分逆に何回もふと読み返す本になりそう。続編もセールなのでpと相談して買いたいです。この本好きな人なら、青井秋先生の爪先に光路図も気にいると思います。おススメ😊
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それぞれの視点
2009年9月30日
複雑に絡んだ4角関係ですがそれぞれの目線で描かれているので、各々の悩みも思いも分かり、とても読みやすかったです。
(とは言っても複雑にしちゃったのは秀吾なんですが…)
でも、みんなイイ子なんで(一人はおじさまですが)みんなが納得できて幸せになれるといいなとおもいました。
各ストーリーに散りばめられている星の話がさらにいい味を出していて、小説やドラマを見ているかのようでした。
淡い恋心を自覚?
2008年12月14日
まず、一冊まるっとエロくなくて、メンタル的にユルユル揺さぶられ系だと思います。キャラはどれも際立ってて、フツーに面白かったです。
~12話までの表題作では、自分の気持ちに素直に行動する修吾が、幼馴染み同士のトーコ&ケースケを巻き込んだ恋物語…だ・が・!! トーコの親父サンに恋してしまった修吾の、その自由奔放さ(「兄妹」どころかあわや「親子丼」的な?)の間に垣間見る人への優しさや人恋しさが、読んでて何だかほのぼのでした。ぜんっ然エロくなくて、淡い恋物語がかえって新鮮な感じでした。修吾サイド、ケースケサイド、トーコサイド、そして親父サンサイドで語られるストーリーは、それぞれの事情や気持ちの微妙な変化が良く描き出されていると思いました。親父サンの、年甲斐も無い浮かれっぷり…って気持ちが、何だか良かったです。
13話からは、傷ついた翼を寄せ合うかのように夏休みを過ごした、ワケあり同士の生徒と美術準備室の居候。互いの「傷」を小出しに見せ合いながら、答えをだしていくプロセスが、切なかったり、苦しかったり…。そんな途中経過からはラストの着地が想像出来ませんでしたが、ソコはBL。一応ハピエンです、一応。
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作家名: テラシマ
ジャンル: BLマンガ
出版社: 東京漫画社
雑誌: MARBLE COMICS