チャールズはまるで双子の兄弟がいるかの如く違う人。そもそもは責任感の強い公正な人なのだろうが、女遊びが世界一なんていう人がいきなり遺産の責任に目覚めるなんてことはないわけで。エピローグにある原作のチャールズについてを読んでその答えが分かった。何が言いたいかというと本作ではチャールズを美化しすぎているという事。もっと欲望的で傲慢。伯爵という権力を笠に着て言いたい放題やりたい放題な男性である。伯父という人はそれをわかっていてとんでもない遺言を残したのだとチャールズ自身も作中で語っている。その美化しすぎたチャールズが人格を疑ってしまうという違和感の正体だ。正統派ヒーローよりもコメディーなほうがこの作品面白かったのかもしれないと考えてしまった。
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