様々なフェチを自覚させてくださった作品です。本当に大好きで、未だに年一くらいで読み返します。丸みを帯びて柔らかそうな頬、細く儚い指先、華奢で可憐な手足。宮城先生の絵柄はずっとお美しいですが、この頃が個人的にはピークで好みです。一コマ一コマが画集のように完成された絵の載っている漫画ですが、この作品の主人公であるアリスさんがまた、表情のよく変わる愛嬌たっぷりの可愛らしい子で、それがまたこの作品を美しいだけではないものにしています。もう本当にお転婆で可愛くて!この作品のおかげで、未だに自分は、好きな絵柄の基準が頬っぺたがどれだけ美味しそうか、に偏っている気がします。
内容も、二巻完結なので深く込み入ったお話ではなく、御伽噺のような、ファンタジーと青春と教訓の入り交じったお話です。最後の方は少し雰囲気が重たいですが、全体的にコメディチックで読みやすい。メインの登場人物はほぼ女性で、シスターフッド的な関係性はありますが、恋愛要素はほぼ無し。軽く読めて、目の保養になる作品ですので、誰にでもおすすめできます。