同名のタイトルの作品が別にあるので混同注意。こちら丘けい子先生版。1973年少女漫画誌週刊マーガレット発表が初出ということで本書は復刻版らしい。いかにも古典的な絵柄、その時代らしく発想豊かで(今となってはその後の流れの中で使い古しされたモチーフとも感じてしまうが)、ストーリー展開は敵対的運命とそこに抗う恋愛感情を軸に、時間や場所を超えて行く、強引ながらもスピード感を持たせて惹かれ合う二人の話。
いろいろあるが二人の愛で何もかもねじ伏せて結果オーライでしょ!?、といったロマンチックさもありながら、むしろファンタジックさを前面に感じさせる。
めでたい話なのか、とも思いたいが、多少結末を美化させたところに哀しさも。