このレビューはネタバレを含みます▼
短編式SF漫画作品でありながら、地球脱出用ロケット、空飛ぶ円盤、人類の行く末などについて言及されている内容で、規模やスケールが壮大な世界観に驚きました。一読者の自分としてはまた、作品に登場する人間たちが皆「自分が一番に助かりたい」という思いで我先にとあらゆる救いの手や技術に群がろうとしているところからは、いつの時代も変わらない(善悪はともかくとしての)人間の欲が生々しく描かれているような気がしました。先の壮大な描写に加えて人間心理も正直に表現しているところが、さすがは石ノ森先生だと感じます。