これまでに読みホで何作か救いのないBL話を読んできましたが、これもその一つ。多くの女性読者が毛嫌いする理由は置いておくとしても、疑問点が。祐輔は医師という設定ですが、田舎に医大があって、その田舎から一度も出た経験がない、つまり研修もすべて田舎内という設定がまずペケ。祐輔が、ロボトミー手術を施した悠季を自分だけのもの、と思い込むのも変。どうせなら、祐輔がマトモに目覚めて父親と英志を少年の群れにぶち込むとか、ロボトミー手術してしまうとか、意外性が欲しかったです(どっちにせよ救いはないけれど)。絵は見やすいですが、大人の描き分けは上手いのに、少年は全員似たり寄ったりで、悠季とトモがよく似ているのがわからない。義母は描く必要性なかった。全体として、読者からしたら全く救いのない話だけれど、快楽のみとなった本人たちにとってはある意味幸福なのかな、と思わないではないので、おまけの★2つです。