ネタバレ・感想あり朱黒の仁のレビュー

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死に様が生きた証
2022年5月10日
死に様を描く。作者があとがきに記したとおり壮絶な死に様です。史実は誰しも知っているとおり大阪城は落城し真田幸村が死ぬこともわかっていて歴史上の人物達をどのように肉付けしどのように死なせるのか。墨絵のような作画が思いの外、迫力があって死ぬために生きる覚悟に圧倒されます。平穏な暮らしを捨て得る武士の実意を自分はまだわかっていない、そう言っていた大助が父の背を追い最期、まだ15歳にして為すべきことを自ら果たす。家名の旗印のもと死に様で生きた証の名を遺した真田幸村という解釈を見事に描ききっています。タイトルも深いですね。出版までに紆余曲折あったようですが最後まで情熱をもって描いてくださった作者に感謝です。感動しました。
真田雪村がカッコいい!
2018年4月27日
この作者さんの漫画は、どの作品も構図と絵が素晴らしくて大好きです。

日本史物が苦手でしたが、この作者さんということもあり読んでみましたら、やはり美しい画と読みやすさで、真田雪村の武士としての儚くも力強い生き様に心底感情移入する事ができ、一気読み、号泣ものでした。

もっと巻数を長く読みたかったという気持ちもありましたが、これは奥深い日本戦国史の一瞬を蝋燭の灯で照らした様に繊細に仕上げていて読後の余韻が秀逸でしたので3巻完結で納得です。

またこの作者さんで武将モノが読みたい!
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作家名: 槇えびし
出版社: 朝日新聞出版
雑誌: 朝日新聞出版