ネタバレ・感想あり大天使は地球を夢見るのレビュー

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振り幅の広い短編集
ネタバレ
2018年6月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 二作目の水妖幻花以外はリアルタイムで読んでました。

表題作
大天使は地球を夢見る
コールドスリープで年齢を取らない(というか地球に残された人達と時間が離れて時を過ごしてしまう)宇宙飛行士と少女の淡い恋。
年を取らないからエンジェルと揶揄される描写は美しくも哀しい。

水妖幻花
ウンディーネをベースにした因縁物の恋愛サスペンス。
80年代発表なので絵柄や風俗的な内容は、今から見るとノスタルジー。
行為はないもののBL的な描写有。
命路は一体、何者なのか?母親の嘗ての恋人の娘から婚約者を取り上げるのが復讐と言えるのか?
元々、人間ではなく深海杏奴その者が命路ではないか?
複雑な感情が読後感として残る良作。

至上の恋
中世(恐らく十字軍とかその辺)舞台のヤンデレメリバ物。
リアルタイムでこの短編を読んだ時は興奮して眠れなかった。
愛に殉じようと、障害全てを斬り捨てる姫は妖しくも美しい。
無垢ゆえの凶行が哀しくも愛おしく感じられる名作。
メリバとかそういうジャンルが無かった時代に発表された作品だが、メリバ、バッドエンド萌えする人には是非読んで欲しい。
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作家名: 水星茗
出版社: ビーグリー