序盤の状況が不明な状態での転移から慎重に探索して適宜無双、のあたりは物語の謎の部分や爽快感があって面白かった。
問題は、物語が進行しても大筋となるストーリーが一切進行せず、永遠と探索して調査して適宜無双、要所を支配を繰り返しているところ。そんなことを繰り返していれば読者は飽きてくるので、視点を変えたり残虐さを増して刺激を強めたりしているが、結局やってることは永遠と同じなので「またこの展開か」と思う状況が繰り返される。
それでも、描かれているダークファンタジーの世界観は魅力的だし、各キャラクターが無双する姿は気分が良く、爽快ではある。
魅力的なキャラクターと世界観を構築し、そこで本気を出せば軽く捻り潰せる状況でどのような手段で対象を蹂躙するか、という物語を徹頭徹尾繰り返す感じ。ストーリー性は実際の所皆無に近いが、エンターテインメントとしての完成度はそこそこ高く、☆4相当くらいあると思う。