ずっと気になっていた作品でした。読んで良かったと本当に思います。そして終戦70周年の今だからこそ沢山の国民の目に触れて欲しいと思いました。戦争の是非が議論されている今だからこそ多くの方に読んでもらい、そして「自分の考え」というもので是非を問うて欲しいと思いました。作中の出来事を現実だと知っていて尚、現実感がないのは致し方ない事なのだと思います。全てが「過去」で、「今」ではないという考えになるのも、「今」を生きてる以上、致し方ない事なのだと思います。だからこそ尚更、良い悪い・正しい正しくないは置いておき、この作品に触れることで各々が各々の感情や感覚でしっかり考えて欲しいです。そんなきっかけになり得る作品だと思います。作中に比べれば、各自意見を主張でき、自由というものを手にしている現在です。血肉や涙、忍耐や苦痛の上に現在が成り立っているのだと襟を正す気持ちも大事だと思いますが、この事実をいかにして今に活かすか、を考えなければ意味がない気がします。広く深く、そして狭く深くも考えさせられました。この作品に感謝です。ありがとうございました。