追憶の重さ
」のレビュー

追憶の重さ

ミシェル・リード/荻丸雅子

荻丸先生は「10年」物が好き?

2018年5月19日
諸悪の根源は御曹司ジェイ。彼が理性を働かせていればこの不幸は始まらなかった。親世代のそのまた親世代では身分違いを、娘を説得する材料とするのかもしれませんが、1991年はそんなのないでしょうと少々疑問です。相手の身分というよりは、自分の身分にもよるでしょうが(後の対面を考えてしまって)。この物語の中では母は保身の為に娘を切り捨てました。ひどい。レベッカはよく耐えたと、震えるような思いで物語を読み終えました。物語は二人の子供であるキットを主軸に展開されていて、それぞれの胸の内をキットが代弁し、キットの子供らしい想いを吐露していく形で進んでいきます。それがなんとも切なくておまけに説得力があって涙なしでは読めません。まさか最後に まるでミステリー小説のような謎解きがあるなんて思いもしませんでしたが、オリヴィアに一泡吹かせることが出来 留飲を下げる思いです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!