過去のない妻
」のレビュー

過去のない妻

ハザマ紅実/エリザベス・ハービソン

男性目線で始まり女性主体に終わるヨリ戻し

2018年5月30日
アルドごめんなさい。修羅場にならなかったのは貴方のおかげ。
実は恐ろしいできごとが背後にあった、サスペンス調のハーレクインでした。
思い出す場面がもう一つの山場とすると、見せ場として、より演出効果高い絵が見たかった、という欲は残る。

彼の、今も続く妻への愛が復活愛の立役者。
それだけに、女性向けラブロマンスの最後となると主導権がヒロインとなってしまい、彼の願いがかなった場面の迫力が無かった。
HQは女性のための話なのだからわかるんだけれども、君を幸せにしたかった、という彼の思いが、ストーリー中で挫折している描写を見せつけられてるだけに、その誓いが、ヒロインの完全復活によって果たせる履行可能性の高い約束に変わる転換点に、ドラマチックに彼とは分かち合えない。ヒロインにとってもどんでん返し的に出現されて、彼も人が悪い、なんて感じるのだ。
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