このレビューはネタバレを含みます▼
唇、髪、匂い、手、声に纏わるフェティシズムの短編集です。ポイント還元で何気なく購入したけど、私としては大当たりでした。
瞬間を切り取ったような独特な空気感のある絵が素敵で、淡々としてるけど印象的な台詞やモノローグも魅力的。
本能の奥底から湧き上がる衝動の描写、五感を刺激するような表現が秀逸で、じわじわと漂ってくる色気に胸がザワつく感覚をたっぷり味わえました。
表題作も好きだけど、一番好きなお話は匂いに纏わる「すんすん」かな。男の子の困惑&翻弄される様子が何処かリアルで萌える。
主人公の女の子が唯一、小悪魔的なのも魅力。目隠しし合いっ子の場面…堪らなく萌えた!
出てくる男子がそれぞれ全然違うタイプで描き分けてあるのも素晴らしいです。
短編集にありがちなベタさがあまりなく、続きを無性に見たくなるラストが多いけど満足感はわりと高い。お気に入りになりました。