隅でいいです。構わないでくださいよ。
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隅でいいです。構わないでくださいよ。

まこ/蔦森えん

結局ご都合主義なよく分からない世界観

ネタバレ
2018年7月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高評価が多いのであえて低評価を付けさせていただきます。というのも作品としての完成度が低い。
配信中になっていますが4巻完結でした。作者自身も仰ってますが、書ききれていない部分が多いです。番外編で続くのかもしれませんが…
4巻完結として見ると、あまりにも自由に書かれ、めでたしめでたしって感じでした。正直「どこが?!」とツッコまずにはいられません。

確かに主人公の幸せを願っていたし、最後主人公が幸せならばそれで、良いお話だったな〜という雰囲気は味わえるのですが、それはあくまで雰囲気の話。
まったくもって意味のわからないご都合主義展開の連続でした。最後の展開は一言で言うなら、「神様に頼んだら叶えてくれたよ☆」めでたしめでたし。みたいな印象でした。
神様に頼めばなんでも上手くいくならば、最初からそうしていればよかったのに…と、この物語内の長い歴史の存在意義を問いたくなりました。

そして何より意味不明だったのが、ゲームでは主人公だった愛理の存在。
攻略対象となる男性誰もに好かれる世界観の中で生きる彼女は、愛されて当然だと思っていてかなり傲慢で、実はかなりの性悪女…?という設定はふわっと伝わってきました。
ですが物語終盤で、実は愛理は〇〇だからこうなってしまってたんです、的な内容が明かされるのですが、いかんせんその〇〇の部分がよく分からない。
ネタバレになるから伏字にした意味以上に、理解できなかった為、説明ができないのです。

私に理解力がなかったとかそういうレベルではなく、主人公が「愛理がどうなったのか分からない」と言えばそれで終わり、みたいな空気が許せませんでした。
ここまで愛理についての情報を出しておいて、結局分からないで済ませられるわけがないじゃないですか。
例えるなら、愛理の正体を半分まで明かしたのなら、最後まで明かせ!書けないのなら、最初から正体なんて作るな!という話ですよ。

前世(?)の記憶についても個人差がある事に理解が難しかったです。それも神様に頼めば残してくれんのかな、とか、中身おじいちゃんなのに子供時代から繰り返してんのかな…とか、疑問だらけです。
そもそも記憶あるなら愛理が拾われる時点から回避する方法あったのでは?とか、ツッコミ所を探せばキリがない、穴だらけの自由な小説だったように思います。文章も主人公のそんな心の声いらない、と思うこと多々でした。
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