報復刑
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報復刑

トータス杉村

難しい問題です。

2018年7月27日
日本は先進国では珍しく死刑のある国。それについては国内外問わず色々言われますが、欧米では検挙の時に射殺されるケースが結構あるんですよねぇ。銃社会だとそうなっちゃうんでしょうね。それこそ言い分を聞くことも裁判もなく現場でサッサと死刑執行されてしまってる訳ですが、警察側や一般人への被害を食い止める為、というと誰も文句言わないのだ。
で、本作の「報復刑」です。日本は昔から仇討ちだとか「死をもって償う」という考え方が普通に存在してて、そういう文化が下地にあるので、嫌悪感や違和感はさほど感じないかも。
犯人に、同じ苦しみを味あわせてやりたい。遺族の方ならば、一度と言わず幾度もそう思うことでしょう。しかしそれを自らの手で実行出来るとなっても、本当にその権利を行使するとなるとまた別の問題も付随してくる訳で…。本作でも、遺族側の考え、行動はそれぞれ様々。テーマがテーマなだけに単純な話ではないし、読後はやはり複雑な気持ちになってしまいますね。
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