花のズボラ飯
」のレビュー

花のズボラ飯

久住昌之/水沢悦子

女性にキモチワルイと言われる理由

2018年8月5日
ズボラには共感できる。テンポも良く着眼点や設定は面白いと思うし「一部の男性向け」であると考えれば狙いは成功している良くできた作品で、ドラマ化までされたのも納得…が、確かにキモチワルイw
金麦の檀れいさんのCMの不愉快さに似ているが
更に叩ける要素が増している。

檀れいさんはスリムで お美しい。
だけどそういうオバさんが引退せず男性を魅了し続ける姿を女性は歓迎しない。
しかもこの漫画の主人公ときたら
スリムでもなくデブとロリを混同したダラシない三十路主婦。すっぴん部屋着でマトモな家事をしない…のに無条件で旦那様に愛され本人がそれを疑っていない。

日頃 頑張って
愛される努力、衰えない努力、自立する努力、をしている女性達の神経を そりゃ見事に逆撫でするので
「生理的に無理」と 全否定したくなる。

ヒロインが高校生の1人暮らし、みたいな設定ならまだここまで嫌われなかったのだろうが
トドメは他の方のレビューにもあるように
エロ要素を連想させる表情や 馬鹿そうなオヤジギャグで男性読者に媚を売り(それを喜んでる男性を想像して「一部の女性」は イラつく)

更に「上手い」のは 旦那の姿を描いていない事。
不細工ハゲチビデブあるいはまったく自分の好みでない男性キャラなら多少溜飲が下がるのだが
描かない事により
女性読者は勝手に理想の旦那様を想像し
逆に男性は イケメンで背が高くセンスも良い、みたいな夫キャラなら イラつくところを
都合よく自分を投影し こんな嫁がたらなぁ、と鼻の下をのばせる。

よく出来ています。

ズボラは見習いたくないが
無邪気さポジティブさは 見習うべきか。
少なくとも
「このヒロインのオバさんムカつく」と
眉間にシワを寄せて悪口を言う女より
ニコニコと
「おいしいー!だいすきー♡」と言える女の方が魅力的…わかっていても それが出来ないから
「バカの真似してまで愛されなくてもいいし」
「こんなのが好きって言う男に好かれたくないし」と
負け犬の遠吠えをしてしまうのだが。

本当に嫌ならレビューなど書かなければいいのです。

好き、の反対は
嫌い、ではなく 無関心。

アンチも 拡散に協力する事になる。

文句を言いながら読んでしまう、
悪口だらけのレビューを書かずにはいられない、
立派に人の心を動かす作品である事は間違いありません。
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