ダブルボーダー【特典ペーパー/電子書籍限定イラスト付】
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ダブルボーダー【特典ペーパー/電子書籍限定イラスト付】

出樹

兄のクローン×義理の弟

ネタバレ
2018年8月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出来の悪い愛人の息子として空気のように扱われる生活を嫌い、家を出て一人で暮らしている玲二。兄が死んだと聞かされ家に戻ると、そこには兄そっくりのクローンがいた。法に触れるクローン実験、実の息子すら被験者として利用する父など仄暗い雰囲気漂う作品。機械のように感情のない兄・聖人と違って、心を砕いて玲二を理解しようとするクローン・聖。ウリをしていた玲二の嘘から関係を持ち、聖として玲二に固執してしまう展開は好きでした。クローンといってもそれなりに人格が出来上がっている印象。なのに玲二や素子への情報がかなり曖昧で、あちこち欠けてる状態で本人のように振る舞えというのは少し乱暴かも。事情を知る素子をそのままにしていたり家に反発している玲二に事情を話したり正直トップシークレットに関わるにしては甘いところがあるけど、ハードすぎない分ハッピーエンドが自然でよかったです。でも兄が玲二を突き放した理由や、兄や父が玲二を想っていた部分はもう少し掘り下げて欲しかった。描き下ろしで兄目線とかあったらよかったな。
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