きみは僕の嘘
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きみは僕の嘘

四宮和

義兄弟もの+父子のお話

ネタバレ
2018年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 世界的な写真家の父に置いていかれて10年、血の繋がらない家族の中で暮らしながらも義理の弟・侑李への想いに苦しむ光基。光基に父や父の写真への捨てきれない思慕があるのは分かってたけど、父の写真に傾倒していたことまでは伝わっていなかったので後半は気持ちが追いつかなかったです。父といるようになってからは侑李とのことが影が薄くなって、ひたすら光基を想っている侑李が可哀想になってしまった。でもその父がやはり身勝手。光基を置いていく場所を作るために結婚したのかな。光基が写真を専攻してるのを知って日本で個展をって、もう卒業間近なのに遅いなあと思うし。義母は光基を気遣って父の話をしなかったというけれど、光基は家族への負い目があったんだから父と義母がビジネスパートナーとして関係良好だともっと早くに伝えていたら少しは楽になれたんじゃないかな。いっそ光基が高校生で、写真を学びたいけど父を忘れたいのと家族への負担を考えて就職するつもり、という設定の方がいろいろしっくりきたかも。
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