ネガ
」のレビュー

ネガ

はらだ

女子BLが印象的でした

ネタバレ
2018年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めてレビューを投稿します。
どの短編も感情が揺さぶられました。
購入して良かったです。

その中でも自分が特に衝撃だったのが最後の女子BLのお話でしたので、今回はそちらの感想を書かせていただきます。
初めは少女漫画タッチでコミカルなお話だと思いながら読み進めておりましたが、ラスト数ページの展開で度肝を抜かれました。
本当の意味で「BL漫画に出てくる女子」の目線で描かれていたのだとドキッとしました。主人公がメタ視点で自分の立ち位置や役割に気付いてしまうという展開は予想出来なかったので驚きましましたし、システムとしてのキャラクターであっても感情があるのだと思うとやりきれない切なさがありました。
見開きページ、結ばれた手の背景にずらっと並んだモブや脇役の女子達の姿に、一見他の短編より明るく感じるこのお話の「ネガ」の部分を突きつけられた気持ちになりました。
巻末の学生達のリアルな会話が刺さります。
「BL漫画に出てくる女子」に限らず、メインストーリーの為に消費されていくキャラクター(大袈裟な言い方かもしれませんが)の存在にももっと注目してあげたくなってきました。

まさかBL漫画でこの様なレビューを書くとは思いませんでしたが、はらださんの着眼点や表現の素晴らしさにとても感動しました。
素敵な作品をありがとうございました!
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