天涯行き
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天涯行き

凪良ゆう

ラノベでもBL小説でもない

ネタバレ
2018年10月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作品を「ライトノベル」や「BL小説」というジャンルで括ってはいけないと思います。「小説」です。明らかに。そしてもっと広くたくさんの人に読んでほしい。
過酷で悲惨で惨烈な過去と現在を抱えた二人。この二人が偶然出会い、かけがえのない存在となって、共に再生へと向かう物語。二人の心情がとても丁寧に書かれています。
レビューを読んで重い話だとはわかっていましたが、想像以上でした。
ずっしりと重く、胸がつぶされそうになりながらも、静謐で、穏やかに、心の深いところを揺さぶられる物語。
最初に読んだときは全く泣かなかったのに、二度めは号泣しながら読みました。

「天涯孤独」はよく聞きますが、「天涯」のみは初めてなので、私も調べました。
空のはて。故郷を遠く離れた地。非常に遠いところ。
これ以上この作品に合うタイトルはない気がします。
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