二月のエデン
」のレビュー

二月のエデン

きゆひこ

短い二月の楽園

2018年10月18日
決して多くは語られない背景を想像しながら読ませてもらうことのできる独特の雰囲気を持つ作品。一年の中で最も短い冬の二月。雪景色の下で、アパートの中で、寒い海辺の町で、榛名と四季の奇妙な交流が描かれています。そのどれもが儚さや切なさを含んでいて、二人の発する言葉や風景の描写が喉の奥をギュッと掴んできて涙腺を刺激するのです。二人それぞれの思いにどうしようもなく泣けて仕方がありませんでした。
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!