このレビューはネタバレを含みます▼
パンツ一枚を説明するのに、難しい日本語を自在に操って、美しい文章を作り出す、そんな印象の作品で、読み終えると自分もそういう文章が書けるほど語学力がアップしたのではないかと勘違いしてしまいそうでした。…美しい文章はパンツの説明だけではなかったですけど💦😄 最初からアップテンポのコメディタッチでありながら、美しい文章であるギャップも楽しみましたが、桜子の野良猫のように自由で食いしん坊で図々しいという表の顔の裏には、悲しい過去と一人で無我夢中に頑張る姿が隠されていて切ないです。桜子と柳吾(りゅうご)は一緒に夕飯を食べる仲良しお隣さんとして楽しく過ごしていましたが、桜子が熱を出してから二人の気持ちが変化していきます。そんな桜子と柳吾の心の内が交互に読めるのが楽しく、ニヤニヤしっぱなしでした。甘えて甘やかされてばかりなのは桜子だったはずなのに、桜子に甘えるようになっていた柳吾。恋をすると年上年下男女の差なんてなくなってしまうものですね~。桜子を自分だけのものにしたいと独占欲が湧き、居心地の良い場所を提供し、自分の檻に囲ってしまいたいと秘かに企みます。そして…最後の最後まで気が抜けませんヨ~👍