あおに鳴く
」のレビュー

あおに鳴く

やっと読めた充実感と「完結」した喪失感。

ネタバレ
2018年11月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューつける気になるまで2週間かかりました。
個人的に今まで読んできたBLの中で一番好きな作品かもしれません。と言っても読みはじめてまだ3年ぐらいで、数も多くはないですけどね。

まず1巻はBLっぽさをほとんど感じさせない流れになっていて、心理的描写もほとんどないです。だから、最初に読むのと2回目に読むのと、さらに言えば完結した後に読み直した時にでも違った感想や見方ができる不思議な作品になっていると思います。

2巻は料理のシーンはそこそこに話の核心に迫っていく流れになっています。
ラストは好き嫌い分かれると思いますが、私は敢えてこの描き方をした作者さんを尊敬します。このラストは間違いなくレビューの評価を落とす内容になっているからです。
BLはレビューを見て買う方多いですからね。勿論私もです。

この「あおに鳴く」は、「ラピュタ」で始まり「紅の豚」で終わったように私は見えました。マルコの最後によく似てるんですよね。ただ紅の豚はエンディングでその後がチラッと見え隠れする内容になっています。

「あおに鳴く」は作品全体の雰囲気を振り替えってみると、悲壮感はあまりないんですよね。大人びた司朗が2巻でどこにでもいる高校生になれたように、鴻さんと離れた時も全く落ち込んでいなかったし、ハッピーエンドを勝手に妄想して楽しんでいます。長文失礼しました。
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