このレビューはネタバレを含みます▼
すごく、とても沢山のことを考えさせられました。現在29歳ですが、きっと、10年前に読むのと5年前に読むのと今読むのとでは、それぞれ違う印象になると思う。追い詰める側の正義と主人公2人の生き方がとてもよく対照的に描かれていました。歳をとって狡さを覚えて、正しさよりも、何を守れるかの方が大事になってくる。なので、追い詰める教師に対して途中で、その正しさは何を守る為なのかと問いたくなりました。その理由も後半示されていて納得。主人公2人に関しては、もう、辛かったね、としか言ってあげられない・・・正しくありたかった、でも正しさは己を守ってはくれなかった。その一言が、とても痛切でした。