硝子体温症候群
」のレビュー

硝子体温症候群

有木映子

表題作+短編マジメな委員長×美人な不登校児

ネタバレ
2019年1月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作+描き下ろし+電子限定描き下ろし、短編+描き下ろし収録。高校生もの。繊細な雰囲気の表紙が好みで購入。閉塞感ありの低温テイストな作品。

「硝子体温症候群」全3話
人気者のクラス委員長・二条と、不登校のクラスメイト・遠海のお話。なんでも期待以上にこなしてしまう人気者だけど、本当は潔癖症で人と必要以上に接するのが苦手な二条と、実は孤独な遠海。心の奥底で欲していたものを持っていた相手に出会った二人の心の揺れや熱が、手のひらから感じられるような雰囲気。全体的に閉塞感があり、二条の感じる重圧感や、やるせない遠海の背景が重苦しい。不幸な遠海よりどちらかというと二条のほうが不安定で、人気者らしい輝き不足。キャラ的に大丈夫か?と思ったけど、今後は二人でいれば幸せになれそうで何より。描写はキスのみで、あの後最後までしたのかな…?的な感じ。遠海が女装チャットをしていたあたりの二人の関わりがちょっと分かりにくかった為に、なんとなくぼんやりした印象。もう少しわかりやすいと、話に入り込みやすいかも。

「相似形の恋」
寮で同室の同級生に片想いをしている佳澄と、ピアノを教えてくれる大学部の先輩・才木のお話。んー、展開についていけなかったなぁ。短編だから、どうしても足りない感が。

「硝子体温症候群 後日談」描き下ろし8ページ
ルームシェア。

「相似形の恋 後日談」描き下ろし4ページ
大学4年の誕生日。
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