このレビューはネタバレを含みます▼
主人公がエドガー、準主人公がアラン、そしてタイトルが「ポーの一族」。疑いようがない程作家エドガー・アラン・ポーへの讃歌というか、萩尾先生のポーへの想いが込められた作品なのですね。人間としての彼等は最初の物語で死んでしまい(或いは登場時から死んでいる)、そこから先の物語は既に終わった事を思い出している彼等の記憶なのか、彼等に関わった人達の記憶なのか。
もういないから、現れる時代も場所も自由。
月明かりや霧のようにふっと現れ消えていく。
こういう物語を、しかも20代で描けた事に驚愕です。