さよならミニスカート
」のレビュー

さよならミニスカート

牧野あおい

あらゆる人に読んで欲しい

ネタバレ
2019年1月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公は女の子の象徴とも言えるアイドルとして輝いていたのに、一方的に傷つけられる経験をする。その経験から女の子ではない何かになろうと心を閉ざす。「そういう職業を選んだから悪い」「ミニスカートで男に媚びを売っていたんだろ」まるで彼女にも非があったかのような言い方をする男性たち。そして男性被害にあったことがないためにその気持ちを理解出来ず男性に同調する発言をする女性。
色んな角度から切り込まれていてとても読みやすいし引き込まれます。私も痴漢にあったことがあり、その時電車の中で「騒いだら殺すぞ」と言われ写真を撮られ怖くて何も出来なかった。もちろん犯人は捕まっていません。
周りから「誘惑するような格好をしていたのでは」「本気で逃げようと思えば逃げられたのでは」「そのくらいで済んで良かったじゃん」色々なことを言われました。すごく傷ついたし、言われた事を鵜呑みにしかけました。自分が悪かったのかもと。当時の私の服装はパーカーにミモレ丈のスカート。
あれから10年経って分かったことがある。声を大にして言いたい。私は、少しも、悪くない。同じ状況で苦しんでいる女性がいればその人にも伝えたい。あなたは全く悪くない。もし露出度の高い服装をしていたとしても。あなたに危害を加えた犯人だけが悪いのであってあなたに非はない。
この漫画から勇気をもらいました。同じように感じる方も多いと思います。表紙の帯通り、無関心な女性はいても無関係な女性はいないですね。男女問わず多くの人に読んで欲しいなと思いました。
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