このレビューはネタバレを含みます▼
高校時代の同級生で、再会して付き合って4年、三十路目前の高瀬×穂村。最後のつもりで旅行を計画した穂村目線で進み、ひたすら終わりに向かっている二人のお話。元はノンケでマイペースな高瀬と、ずっと自分の性癖から目を逸らして「普通」を装って生きてきた穂村。穂村ばかりがあれこれ考えているようで、ちゃんと相手を見ていて、穂村が見えていないところで傷付いていた高瀬が決して甘くはないのがリアル。穂村も苦しんだんだろうけど個人的には浮気は嫌でモヤモヤ、なのに東京駅でのたった一言にぐっときてしまいました。穂村ずるいな!と高瀬と同じ気持ちに…。でも穂村にとってはあまりにも大きな一歩。遠回りしたけど、二人のために必要な旅。次の旅は楽しい思い出をたくさん作って欲しいな。
※読み返してみたら表紙はまさにあのシーン!うまいなあ。