リウーを待ちながら
」のレビュー

リウーを待ちながら

朱戸アオ

コロナの今こそ読んで欲しい

ネタバレ
2019年1月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルの通り。コロナでパニックになっている昨今ですが、コロナがどうの言う1年前にはこの漫画が生まれていた。この漫画の著者は、きっと先を見る目があったのだなと思いますし、漫画の色んなシーン、台詞は今だからこそ響くものがあります。ぜひ読んで欲しい。

この作品は映像化した方がいいのでは?と思うくらいのクオリティの高さを感じました。
全3巻。あっという間に読み切ってしまいそうだったので、思わず書店で全巻揃えました。
最終巻では思わず泣いてしまうほどの壮絶なな展開です。
だけど、この作品ほどどこまでもリアルを追求しているものはなかなか見たことがありません。
現実は厳しく、残酷であり、病は善人も悪人も関係なく連れ去っていく。そんな中で病気と戦う医者。時には自分の存在意義すらもないのではないかと思う医者。
病気に感染した者、そうではない者、色んな相反する状況の中で「リウー」はやってくるのか?
カミュ作品がベースになっている作品なので、海外文学が好きな方にもオススメしたいです。
最終巻のラストは、思い出すだけで涙が出てきそうになります。これは手元に残しておきたい作品です。
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