二人のティータイム
」のレビュー

二人のティータイム

ベティ・ニールズ/葛城しずく

良かったですね、勘違いで

2019年2月9日
直前に読んだほうの作品(「とっておきのキス」ー原作とコミカライズが同じ組合せ)の方が断然好き。こちらの「二人のティータイム」、気合いの入ったひとコマひとコマの細かい描写が、目に辛い。元がカラーというならグレーの多さにも仕方ないと思うけれど、元から白黒ページとして制作されたというのなら、灰色強い頁は敬遠したい。そして、写実性UP狙いなのか、マンガの持つ崩しが無さすぎて、遊びのない全画面に息苦しさも覚えてしまう。

しかも、各コマに余白の美しさを持たせず、ストーリー進行を追うのが面倒臭くなりかける。労力かけているとわかるのに本当に悪いのだけれど。

36頁の目が合った場面、43頁の見つめられてドキッという場面は頗る良い。


また、ヒロインが可愛くない。メイン二人に艶やかさがないのは、舞台が居心地の良い村の喫茶店なら仕方がないが、ビジュアルに若さがない。そして、毒舌家でも、かわいいところがないと応援し辛い。
相当素直じゃない。僻みも強くて、ウジウジと独りで今頃姉とは云々と考えるのが、読んでいて頁をめくるのが億劫に。途中で止めたくなった。
素直になれなかったとしても、信頼してなかったことを恥じてもいいのでは?
HQ仕様の男性は謝罪シーン無いばかりに、よく読者にこき下ろされているけれど、これは彼女が、本当は、疑っちゃってごめんなさい、というのが必要に思う。失礼な挙動が連続してる。

クリスマスの嘘も。たとえ内情知られなかったきっかけがあったにしても、彼が聞いてきたときの返しは逆ギレみたいで醜かった。

極めつけは、彼から気持ちを伝えてきたとき、気持ちを言えなかった、その後のこと。
私は、この作品はヒロインが偏屈に見えてしまう。

結婚後は何処に住むのだろう。ただの好奇心だけれど、赤字経営ではどんなに良い店でも、彼の稼ぎが補填されてしまったら、子どもが出来たときは大変だ。

チンピラ事件後は、妻の身を案ずるなら、もう止めてくれないかと言いたくなる男性は多いと思う。
警察は現場にそれほど機敏に急行出来なかったことでもあるし。
大体、そこも大立回り出来るのを意外性と片付けることより、筋立て上のご都合に感じてしまって。

もう一回、直前に読んでたのを読みに行って、気分転換しようと思う。
ファン(原作者、葛城両先生)の皆様申し訳ない。私には、厳しかった・・・(2.5辺りのつもりで)
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