令嬢のバラード/運命がくれた愛
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令嬢のバラード/運命がくれた愛

サラ・クレイヴン/ジェイン・ポーター/佐柄きょうこ

2作品とも?なお話

ネタバレ
2019年3月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 令嬢のバラード 世間知らずの令嬢が歌手になる希望の為に父から逃れ、財産目当ての男に騙されるお話。「社会の闇」の一つに墜ちる寸でのところで救出される。その助け手であるアッシュと結ばれるお話だが、アッサリ過ぎて身も蓋もない。せめて「闇」生活の苦悩を色濃く見せてくれてれば、アッシュの差し伸べた手が神からの一筋の希望にも見えただろうに。 運命がくれた愛 トップモデルのエストレリャ、元恋人でレーサーのアンドレを紙屑のように捨てたと考えているアンドレの友人カルロ。友人として意趣返しのつもりで彼女の商談を潰す。しかし、彼女の商談とはインドの孤児院の救済のための映画上映だった。カルロはアンドレから聞いていた女性像とは全く違うことを知り謝罪し結ばれるお話だが、そもそも慈善家に悪人はいないという前提で進んでいて違和感が拭えない。出自や仕事、志しと犯罪には関係性はない。金持ちは泥棒しないという理論は存在しないということ。慈善事業をしようとするものは、恋人を紙屑のように捨てたりしないなどと彼女の言葉だけで信じてしまうカルロに呆気なさ過ぎてしらける。
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