風と木の詩
」のレビュー

風と木の詩

竹宮惠子

涙なしでは読めません。。

ネタバレ
2019年3月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母の家にあった漫画の作者さんで、名前に見覚えがあったので読んでみました。
10代前半だった当時は、あまりの重く悲しいストーリーに最後まで読むのが辛く苦しかった事を覚えています。2人が惹かれ合うのはあまりにも2人が生い立ちや性格、考え方が正反対であったからだけど、だからこそ惹かれ合う。という事が今ならわかるような気がします。ただ、正反対すぎるが故に惹かれもするけれど、相手の想いや考えを頭で予想する事は出来ても理解は出来ない皮肉。愛とは何か、人の心の一番根底にある大切なモノは何か。それは、やはり親からの無償の愛なのかな、とジルベールを見ていて思ってしまいました。ジルベールが最期の瞬間に心に想った人は誰なのか、セルジュであって欲しいけれど、ラストの状況を見る限りは父であるオーギュストなのかな、と思うと複雑な気持ちです。ジルベールは死んで2人の心を手に入れたかもしれないけど、残された彼らは辛いだろうな、とかフィクションとは分かっていても読後に色々と考えてしまう作品です。
長々と色々書きましたが、名作ではあるので気になる方は是非最後まで一読してみて下さい。
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