3番線のカンパネルラ
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3番線のカンパネルラ

京山あつき

地味だけどBL史に残ってほしい名作

ネタバレ
2019年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 京山先生の『ヘブンリーホームシック』が本当に大好きで、またこういうお話を読みたいなあと常々思っていたのですが、ついに!来ました!はーー……いい話だった。BLは通常、主人公の恋愛まわりの出来事ばかり描かれるものだと思うのですが、京山先生の主人公はもっと普通に生きてるんですよ。自分と無関係な、電車で乗り合わせただけの人たちの会話に密かに傷ついたり、逆に、友人とも呼べないくらいの距離感の相手とふと心を通わせ合ったり、そういうささやかな日常の中に、するっと、気づけば新しい恋が入り込んでいる。そういうところが他の作家にない魅力です。京山先生、次の新刊も絶対買いますね。
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