ギヴン
」のレビュー

ギヴン

キヅナツキ

星が足りない!!

ネタバレ
2019年4月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ いやぁ~。凄い!
BL作品で複数巻にわたっているものは、相当、上手な作者のものでないと、途中で飽きたり間延びしたりうんざりすることが多い印象だったのですが、これは一気読みでした。
上手い!!ストーリーも作画表現も、凄いと思いました。
勿論好みもあるでしょうし、私の美術的知識は乏しいものだと思うのですが、「ああ、こういう風に表現できてしまうんだなぁ~」と感服しました。
画力だけじゃなく、構成力というか、よく、このシーンを思いついたなぁ~と読みながら何度か思いました。漫画を描いたことがない人間なので、余計ですが、漫画を描かれていらっしゃる方々は、頭の中にこんな風に絵が浮かぶものなのだろうか……と。
BLという枠を超えて、漫画として凄いなと思いました。
アニメ化ということでキャンペーンが実施され、目について購入しましたが、「アニメ見てみようかな」と思いつつ読んだ結果、「これ、漫画が良すぎて、アニメで好みじゃない楽曲や歌を当てられたらイメージ壊れて嫌かもしれない」と思ってしまう程でした。無音なのに音を感じさせるシーンが本当に好きでした。
また、恋人の死など、暗い要素もありつつ、そこに固執するのではなく、あっさりというか、昇華することに焦点が置かれているというか……。暗くなり過ぎず、登場人物たちがワイワイと可愛く楽しく悩ましく頑張っている姿がとても魅力的でした。年上組みのエピソードも素敵で、頼りになると思っていた人物が「え!?」と思うくらいちょっとダメ男だったり、でもそれを脱却すべく奮闘しようとしたり。死という形で恋人を失いどうにもできない辛さと、別れるべきと思いつつも、相手が生きて存在しているからこそ断ち切れず苦しむ辛さとが、上手に描かれていたように思います。それでいて、全体的に優しい空気が流れているのが本当に魅力的だと思いました。引き続き、続巻を楽しみに待ちながら応援したいと思います!!追記→八巻まで読了。ダレて来た的感想を散見し躊躇ったけど読んだら面白かった。タイトル通りギヴンというバンドの誕生と進化の物語で、だから立夏と真冬だけが主役ではないのだろうと。恋愛重視で立夏たちが好きな人には焦ったいよね。個人的に柊たちも好きだし、ユキの事を幼馴染全員で受け止めて行く必要がまだあるのだろうと思うので、真冬の為にも応援してます。やっぱり、凄く好きな作品です!
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