天の果て地の限り
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天の果て地の限り

大和和紀

万葉集が身近に感じます

2019年4月27日
元号「令和」で話題の万葉集ですが、その中でも有名な歌人である額田王が主人公の本作。歴史の教科書で習った大化の改新に出てくる皇子や皇女達が、血の通った人間らしい姿で描かれています。特に恋歌の「茜さす〜」&「紫野」を歌い合う額田王と大海人皇子の心情は、大人になって読み返すと悲しい程に心に響きます。こんな大人の恋をしてみたいものです。
大和和紀先生の繊細な絵と感性が、国語の教科書では伝えきれない、歌の背景や意味を改めて感じさせてくれ、古代日本に思いを馳せることができます。
ぜひこの機会に皆様に読んでほしいです。数ある著者の作品の中で一番好きな作品です。
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