チキンハートセレナーデ【電子限定描き下ろし付き】
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チキンハートセレナーデ【電子限定描き下ろし付き】

大島かもめ

泣かされた。

ネタバレ
2019年5月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作者さんのカップルは二人ともちゃんと『普通の男性』で、受けが妙に愛らしかったりしないのが良いです。 主人公の駿斗は親から愛情を受けられず、出来の良い兄だけが弟を気にかけ愛情を与えてくれた、そんな兄に精神的に依存していたわけだけど、そんな兄だって結婚し、自分の家族築いていく。。そんな折、セフ レとなった央倫の存在が大きくなって… そんな、自身の生い立ちや孤独感も吐露できる間柄になっていた。しかし、央倫もまた周囲に合わせる形で結婚を考えていることを知り、また同じ孤独感を味わう前に関係を解消しようとする。 央倫は以前にゲイばれして家庭内が荒れた事があり、自分を偽って生きていこうと考えていたけど駿斗に関係解消を言い渡され、自分の気持ちに向き合う事にし、縁談を破談し駿斗の元に行く。 駿斗が自分の孤独を央倫に話している時に、お兄さんはそれを聞いていて、後に駿斗に「孤独を感じている気持ちを分かってやれなくてすまなかった」と謝るのですが、そのシーンが泣けすぎて参った…!お兄さんは本当に弟を可愛がっていて、自分としては親の分まで…と、言う気持ちもあったんだろうな。でも、そんな自分も寂しい気持ちにさせてしまっていた事を知って… 最終話での「家に戻らない」という駿斗に対するお兄さんの対応が…『あれ、この人結構ブラコン?弟可愛くて仕方ないんだー』と思いました。でも、そこは央倫の彼氏力炸裂で納得せざるを得なかったという(笑) 一緒に暮らし始めてから、央倫が行き先不明で出かけようとすると凄い不安な表情を浮かべていた駿斗でしたが、彼氏力炸裂の後からはそれが無くなっていて、央倫に無意識の信頼が生まれたんだな…と思いました。
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