ワールドトリガー
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ワールドトリガー

葦原大介

面白い漫画とはこういうこと

2019年6月3日
WJで作者が二年も病気休載した作品がある、なんてネットニュースを読んで興味を持ちました。二年間ずっとファンが待っている漫画ってどんなのだろう。バトルものはそこまで好きじゃないけど…と思って読んでみたら、なんじゃこりゃ!こんなに面白い漫画があったとは!
敵属性で命儚い系の遊真と、そんな特殊な生い立ちでめちゃくちゃ強い遊真とは違って、ちゃんと弱い修が良い。弱いし一見普通に見えるけど実はまともじゃない思考回路も魅力的です。人それぞれトリオン量があるから、この修が努力次第で一番になれるなんてこともないのが良いですね。少年誌でこういう主人公は珍しいと思います。
バトル方式もこんなに面白くてわくわくするのは久しぶりです。登場人物がかなり多いのに、ちゃんと描き分けられているし、一人一人のキャラがたっていて鼻につくような邪魔になる人物がいない。
辛い過去があっても無駄にドラマチックな演出にしないところが逆に良いです。設定がとても緻密で、単行本のおまけページで細かい設定集をちゃんと絵で楽しく読ませてくれるところがサービス精神旺盛です。嬉しいけれど、この作者さんは手を抜くことを知らないのでしょうか?
最新の19巻まで読んでしまって、もう続きが気になって仕方がないです。とにかく早く読みたい。だけど、作者さんには無理せず良い作品を描いてほしい。
ワールドトリガーは作者さんの体の大事をとってWJから月刊誌に移ったようですが、久しぶりに電子版ではなく雑誌や紙の単行本を買ってみようかとも思いました。
【以下追記】
そして、時を経て最新27巻…二宮さんの話は良かったけど、アクションなしの色んなキャラの心理戦についていけなくなりました。時とともに忍耐力が減り、閉鎖環境訓練、修たちより先に音を上げそうです!
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